[PR] 一戸建て
R.U.K.A.R.I.R.I | 背中越しの笑顔 第三章
About Circle Board Twitter Link Circle work Mail RSS facebook google+    『R.U.K.A.R.I.R.I』のHPです。
2007.10.28
第三章「そこには何もない」


あのときから何かが狂い始めたのだと思う。


第三章「そこにはなにもない」

学生課から話を聞いた俺は急いで病院へと向かった。
そこにいた兄さんは今まで見たこともない顔をしていた。鬼かあるいは悪魔かまるですべてが憎いと叫んでいるようだった。
「に、兄さん?」
「あぁ、涼介か。」
声をかけるといつもの兄さんの顔に戻った。
姿をみると傷だらけであり、病院で手当てをしたと聞いていたので包帯がぐるぐるまいてあるのが多かった。
「ひずみさんは?」
「あぁ、今だ意識が戻らないってさ… 俺は彼女に何もしてあげられなかった。」
「兄さんが悪いわけじゃないよ。俺なんかなにもしらなかったし。」
「俺は結局無力なんだよ。天才なんてものは結局はなにもできないのさ。」
こんな弱りきった兄さんを見るのがいやだった。
俺はさくらの様子を見にそこから離れた。
「さくら!」
「お姉ちゃん… なんでこんなことになったのかな…」
「元気出せとはいわないがもっとお前らしい姿をしていればきっとひず…」
「そんなことを言っても元に戻るの!」
「それは…」
俺は自分が見たくないものを結局見たくないがために行動しているのかもしれない。だからひずみさんの姿をこの日見なかった。
兄さんと一緒に家へと帰るのであった。
まさかそれが最後となることをしっていれば…

プルプルプルルルル♪
何の前触れもなくその日の夜遅くに電話が鳴り響いていた。部屋で寝ている兄さんを起こさないために急いでその電話を取った。
「もしもし?」
「・・・。」
「え?」
「えっ、それは本当のこと?」
突如としてかかってきた電話それはとても考えたくもないことだった。
「お姉ちゃんが病院の屋上から飛び降りて死んだ。」

そう

電話の受話器からそんな泣き叫ぶ声が聞こえた…

あの電話があってから4日ほど過ぎた今日、ひずみさんの葬式が行われた。
死因は飛び降りによる出血死。
遺族や親はあの事件があった後なら起こりえる事態だったのに防ぎきれなかったことに悩ませれていた。
特に妹のさくらは心ここにあらず。
この日はなにをいってもなにも反応がなかった。
警察は彼女を襲った強姦犯を捜索中である。
体に付着した体液が証拠になるとのことである。連続強姦の犯人が今回も関与していると考えられるとのことである。
俺は身内でまさかこんなことが起こるなんて考えたくもなかった。
「なぁ、兄さん。」
「・・・。」
「なんでこんなことになってしまったんだろうね…」
「・・・。」
なにもいわずにその場を兄さんは去ってしまった。
あの現場にいた兄さんは何もできなかった自分を許せないだろう。
その後ろ姿を見た俺はもうなにも兄さんにいうことができなかった。
「兄さん…。」
「こんなことってないよな… どうして、どうして…」
理由なきただの快楽のための犯罪によって消えてしまった命、俺はどうしても許せなかった。

その次の日、兄さんは突如として姿を消した。まわりからはひずみのあとを追ったとか、いろんなうわさが流れていた。
そして、それから三日ほどたって学校ではあまりいいうわさを聞いていなかった福田大輔他3人が死んだというのをうわさで聞いた。
それが事故か殺人かわからないらしい。どれも両方として考えられるらしい。

うーん相変わらずこいつの授業はおもしろくねぇな。
いつもどおりに攻略本でも読んでですごすかなぁ。
む、隠しアイテムとってないな。帰ったら入手しに行こう。
「えーと、じゃぁ次の文章を…んー…じゃぁそこのお前呼んでみろ。」
生徒をさすことが好きなことで有名な石坂教授は、俺の前の席の真由奈を指差していた。
「うは、お前かよ。まぁがんばれし。」
ふぅ、俺じゃなくてよかったよ… 今大事なところなんだからな。
「ねぇさくらここでいいの?」
「そだよー。」
相変わらず、こいつも話きいてないよな… まぁ俺も話なんて聞いちゃいないがな。
まぁさくらは当然全部聞いてる優等生だからな。
さくらにどこか教えてもらった真由奈は自慢げに読み始めた。
「えっと、情報理念は・・・」
まぁ文章が自慢できる内容でもただ読めといわれただけなのに、
どうかと思うけどね。
「げほ、げほ。」
真由奈がこっちを見て何か驚いた顔を見せてくる。
そして口元からは血が流れていた。
そのまま視線を手に向けると、抑えていた手も血だらけであった。
「ま、まゆな!?」
「き、きみぃど、どうしんたんだね?」
落ち着きがなくなった石坂がそこにいた。
「さぁ?なんだろうね。あ、あ、…」
その一言を最後に真由奈は倒れた。
「真由奈!」
席を立ち近くによると、徐々に床がぬれていった…
それは、徐々に周りを赤く染め上げていった。
しかし、なぜだろう。なぜこんなにも俺は平常心でいられるのだろうか。
「ひ、ひぃいいいいいいいい!」
石坂はそのまま外へといってしまった。その顔は恐怖に駆られて何か
悪いことをしたような感じであった。
たく役にたたねぇ教授だなと感じつつ真由奈の近くによる。
「おい、大丈夫か?」
ゆさってみるが反応がない。首筋に手をやるが脈がないことがわかっていたのだが現実はそんなことは認めたくなく周りの人に救急車を頼むが、
警察、救急隊員によって死亡と断定されたとき、その考えははかなく消えた。
その日荻野真由奈は突如としてこの世を去った。
死因は不明とされ、事件性も不明、なにもかも不明として対処されたことをその後おばさんから聞くのであった。
葬式の日さくら、慶介とともに参加をしたが、真由奈は今にも動き出しそうな気配を感じるのであった。
「真由奈…」
その日はこの数日間起こったことが何もかもがすべてうそであってくれと神に祈るほどであった…
 しかし神など存在せずそんなことはありえないことであった。

「ねぇ、知ってる?」
「なになに?」
徐々に学校では様々なうわさでいっぱいになっていた。
俺はそんなうわさをしている人たちをあんまよくは思えなかった。
実際に友達をなくしてしまっているからだ。今この街にある学校では、
しばらく休校にするところが増えているが、まだ俺の学校ではそんなことにはなっていないが自主的に学校を来なくなっている人たちもいる。
そう、慶介の妹の歩が学校にこなくなっているのをさくらから聞いた。
外に出て安全である保障とともに、やはり兄である慶介がいなくなったことが大きいらしい。
ご飯も通らなくいずれは病院に入院させられるとのことを聞いた。
俺でさえ、たて続きにいなくなれば精神がだめになる。
だが、そんなことでやわになってはいけない気がする。
そう、あのひずみさんが自殺をしたときから…
あのときから何かが狂い始めたのだと思う。

ん、あれおかしいな…
いつもその場所においてあるものが少しずつだが
この部屋から消えている。そのことに気がついたのはつい最近のことだ。
それは、ある可能性が1つだけ浮かぶことになる。
その可能性は決してありえないことではないことは調べるまでもない。
それが真実なら、その人物…
兄さんと話し合うことをしなければならない。
それは危険が多いだろう。もしかしたら兄さんは俺であっても命を奪うのかもしれない。
だがそんなことが起きても後悔は決してしないといえるだろう。
ただひとつ後悔というか…
自分の気持ちに気づいてしまったことを除けば、今すぐにでも会いに行くべきだろう。

緊張するというのはまさに今だろう。
時は夕暮れ、空が赤く染まって風も冷たくなったころである。
これが最後になるかもしれないというならなおさらである。
答えがどうなろうと明日終わるかもしれない命を無駄にしないためにも今を大事にしよう。
「やぁ…」
「りょう…」
涼介の前に一人の少女さくらが現れた。
「どうしたの?こんなところに呼び出して…おねえちゃんみたいに
私も殺すの?」
「馬鹿をいうな、俺はそんなことをしないし、まして犯人でもないさ。」
「じゃぁさ、なんでよんだの?」
さくらからまったくといっていつもの元気が見つからない。
それはきっと俺や皆と同じ心境であろう。
本来ならばこのような時期外にでるのは危険であると判断できるだろう。
そんな中彼女はきちんときてくれたのだ。
まずは感謝すべきだろう。
「さくら、きてくれてありがとう。」
「…」
「一言言っておきたいことがあってな。」
「そうなの…」
「こんなときにいうのもなんだが、俺お前のこと好きだったみたいなんだ。」
「え…。」
「じゃぁ、それだけだ。またな。…またがあるかはわからないけど…」
さくらに背中を見せそのまま行こうとするが、突然背中にぬくもりを感じた。
「わ、私だって好きなんだ。どこにもいかないでよ。」
後ろを振り向くと泣きながらシャツを引っ張るさくらがそこにはいた。
「さくら、俺明日死ぬかもしれないんだ。今のままじゃなにもかわらないと思うんだ。
これは…うちの問題だから。」
「いやだよ、そんなこと言わないでよ!」
さくらはシャツを強く引っ張り、しがみ付くように断固として離そうとはしない…。
はぁ、しょうがないな……
「どうしたら、行かせてくれるんだ…?」
さくらはそっとシャツを離すと、俺の前に回り込んで…強く願う口調で…
「私の前からもう消えないって約束するなら。」
俺は…
「あぁ、わかった約束する。かならず帰るって。」

…夕日に染まったその場で俺達は誓いのキスを交わした。


最終章へ
スポンサーサイト



関連記事
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...



この記事へのトラックバックURL

この記事にトラックバックする (FC2ブログユーザー)


この記事へのトラックバック
この記事へのコメント


管理者にだけ表示を許可する
 




他ブログ情報

ブログパーツ